月別アーカイブ: 2015年7月

「否定しない」じゃなくて「肯定」を

介護関係施設主催の講座を受けてきました。

今後、介護に関わる方、介護を受けている方のサポートもしていきたいので、現場の視点など少しでも勉強しておきたいからです。

うーん・・・、ここの考え方は、合わなかった。(><)

「高齢の方と関わっていくときに心がけておくことがありますか」という会場の質問への答え。(質問者さんは高齢者へのボランティアを始めたところらしい。)

「(高齢の方は、さみしさ、死への不安などを抱えていることも多い。高齢者の)言うこと、行動を否定しないことです。」

ちがうー、と思った。(わたし、挙手して自分の意見も言いかけたけど、途中で止められた。なので、ここで書く。)

大事なのは、今のその人の存在そのものを、肯定することじゃないのかな?!

 

だって、言うこと行動を否定しない、だと、振り回されませんか?我慢しなくちゃならない、になりませんか?

暴言吐かれたり、汚されたり、時間感覚も変化してたり、その言葉・行動をこちらが「否定しない」で抑えるのはちがう、と思います。

言葉や行動はその人のそのとき一瞬表出したなにか。

大事なことは、その人の表面の一瞬にとらわれるより、その人そのものに向き合うことです。

 

だって、すごいじゃないですか!

何十年も生きてきた人ですよ! それだけですごいじゃないですか!

弱ってたり、病気だったり、動かない部分があったり、いろいろ今までと違うかもしれない。

憎らしいところがあったり、気持ちが汲めなかったり汲んでもらえなかったり、価値観が違ったりするかもしれない。

もう我慢ならないという関わりがあった肉親かもしれないし、たまたま仕事で縁があった他人かもしれない。

 

その人は地味に見えるかもしれないし、混乱して見えるかもしれないし、荒々しく見えるかもしれない。どんな体も、中身は全力疾走です。

死という生命のキラキラのゴールに向けて最後の全力疾走をしている人です。

弱ってるところがあったり、痛いところ抱えてたり、それでも、一秒も休まず生きている。

生きるために走り、死に向かって走る。誰だって、生まれた瞬間から、この矛盾するような摂理に引き裂かれつつ、生きているわけだけど。

高齢の方は、それをひしひしと感じることがあるだろうな。

 

こちらが相手に違和感を感じるのは、「その人の『今』」に向き合えていない時だと思います。

前は優しかったのに今はわがまま、とか、これができたのに今はできない、とか、だれだれさんの状況と違う、とか。『以前』だとか『ほかの誰か』という、今は存在しないものと比べるからややこしい。

肉親だとか他人だとか関係性も脇に置いて。

『今』の『この人』、いろんな感情や行動をとることがあるけど、体の中は全力疾走してる、と思って見てみてください。手に触れてみてください、体をゆっくり撫でてください。

何十年も生きてきた歴史がつくった体、その『今』に触れている。

きっと、なにか、感じることがあると思います。

いろんな感情や行動の受け止め方も含めて、今までより力まず向き合えるようになるはず。

 

生命に関われるって、とてもありがたいこと。

とりわけ、生きることのベテランに関われるって、幸運だと思います。

感度を高める

歯医者さんで歯の検診と歯磨き指導を受けてきました。

 

歯がツルツルで気持ちいい!

磨き方のクセってあるなあ。磨き足りないところが虫歯になります><。

お会計の時に、いつもこの歯医者さんは歯の健康のためのお話をしてくださいます。

「歯がツルツルで気持ちいいでしょ? この感覚をわすれないでください。 感度を高めていくと、違和感があった時に気づきやすく、対応しやすいもんですよ」

 

からだそだてとおんなじです!

「わあ、わたしの体ってここまでできるんだ! こんなになれるんだ!」

その感覚を育てていくことは、不調改善の大きな力になる。

一度あるステージに上がったら、元には戻れない、次に進まざるを得ない。

 

歯も、からだの一部ですね。

紺屋の白袴とならないよう、わたしも身体をすみずみまで動かし見つめ、感覚をもっともっと磨いていきたいと思います。

 

 

 

仏像のお尻と太もも

先日、上野の東京国立博物館に行ってきました。

総合文化展(常設展)です。

ここは、ものすごく規模が大きいので、一日では全部見られません。

今回は、東洋館を中心に見ました。

 

今回の大ヒットは、カンボジア(Khmer)の仏像です。

カンボジア仏像 観音菩薩立像 お尻
カンボジア仏像 観音菩薩立像 お尻

仏像のファッションも地域性がありますね。太ももまでの短いズボンとベルトを着けています。そういえば、お尻丸出しの日本の仏像はまだ見たことがありません。

これは、アンコール王朝(クメール王朝)12世紀頃の観音菩薩立像です。釈迦三尊の脇侍、釈尊のお父さん(国王)を表現しているのではないか、とみなす説があります。

ガイドさんは、肩周りのなめらかな表現が素晴らしい、とおっしゃってましたが、それよりも、このお尻と太ももです!

すごいですよ!!

上半身は、むしろアンコール朝の仏像として形式的に完成されているのですが、下半身の人間的なこと!

「お尻から脚ってどうなってんの??」とモデルを立たせて前から横から後ろからデッサンした当時の仏師の真摯な眼差しが感じられます。

仏像の表現は、経典に一応定められているけれど、実際には各地域、時代、作者、材質等によって非常に個性豊かです。

(あんまり感動したので、この「お尻」を携帯の待ち受け画像にしたのですが、携帯を開くたびにセクシーショットにどぎまぎしてしまいます・・・やっぱり変えようかな・・・(^^;)。東博は撮影OKの展示物が多いです。)

カンボジア仏像 観音菩薩立像 正面
カンボジア仏像 観音菩薩立像 正面

いっぱい写真を撮りました。ウエストのくびれもポイントです。

カンボジア仏像 観音菩薩立像 背面
カンボジア仏像 観音菩薩立像 背面

背面が生き生きと美しい。

背面にここまで力を入れているということは、後ろに回って見られることも想定された可能性がある。

当時はかなり背後が広い空間に置かれていたのでは? 背面からは青年の若々しさ、正面からはやや威圧的な固さを感じる像、この背後には玉座かなにかあって、人々は王様と仏像を同時に拝謁したかもしれない・・・とか勝手なイメージが湧いてくる。もう、ワクワクが止まらない。(^▽^)

 

ここあるきのからだそだては、きらくかんで学んだことが基礎となっています。ここで教わるのは、観察とモデリング。その人がどういう体なのか、軸や重心、内臓の位置、骨盤の傾斜などを、手で触れて感じ取り、実際に自分の体で再現(モデリング)することで、「なるほどこういう体だと膝が痛いなあ」とか「たしかに気分が上がらない・・・」とかを実感するのです。そこから、テーマ(主訴、課題)の解決にはどういう体の使い方をしていくといいか、提案を考えていきます。

触っての観察モデリングが基本ですが、観る観察モデリングというのもあります。

わたしは、あるとき仏像のモデリングをして「仏像すごい!」と衝撃を受けてから、お寺や博物館に行くとこんなふうに仏像モデリングをしています。

(仏像モデリングについて書き始めると熱くなるので、いろいろ割愛。)

このカンボジアの仏像の下半身をモデリングすると、なるほど、こういう立ち方の人か・・・とくっきり実感できて、アンコール王朝で仏師の前でモデルになった人がほんとうにそこにいるようです。

前後内外、左右の筋肉のつき方、膝の使い方、骨盤のバランス。

現代日本にもいる、こういう人!

(長くなるので、割愛。)

カンボジア仏像 観音菩薩立像 側面
カンボジア仏像 観音菩薩立像 側面

上半身と下半身、正面と背面の表現の違いから、彫刻としては不調和が見られるけど、これはこれで「あり」。負荷の大きい使い方があるので、上下の軸のズレを補正すると身体としてはらくだけど。胸周りから腹の深部筋の使い方が独特(クメール仏像の胸の開き方。ほかに展示されていたクメール仏像にもこんな特徴が見られた)。こういうのもありか!

モデリングすると、その仏像とすぐに親しくなれます。

そして、発見と感動があります。

名仏美仏のモデリングは充実感がある。

(ここでまたいっぱい語りたくなるのを割愛。)

 

仏像モデリングの会を作って、お寺や博物館に行ったりしたいなあ。

ご興味ある方は、ぜひここあるきまで。(^o^)/

info@kokoaruki.com

足裏から変わる

昨日の夕方、右側の腰(背面から坐骨)が猛烈に痛くなりました。立っていられないくらい。

午前中にマンツーマンのからだそだてをやって、すこぶる快調だったのに、なぜ?! 提案間違っていた?! と混乱。(><)

(からだそだての整体は、利用者さんと指導者が一緒に体を動かして、効果を確認するので、終わったあとは、こちらも快調になります! モミモミとかは基本的にしないので、施術疲れにはならないのです。)

はたと思い当たったのが、左足第4指の絆創膏。

お昼にどこかでひっかけて、指先の皮が結構深くめくれてしまったので絆創膏を貼っていたのです。

これで足裏の重心が変わって、体の軸も変わって腰に痛みが発生していたのでした。

人それぞれ、足裏のどこに重心があり、体がどういう軸で立っているかは違います。

それで、足裏の重心を調整する方法もあります。

それは効果的で、足裏のココに重心をかけられるようにとマークするだけで、前のめりの頭がすっと胴体の上に乗ったり、膝の負担が楽になったりもする。

今回、わたしは、しなくてもいい調整? で重心移動させてしまい、軸がずれてしまったのでした。

足裏すごい・・・と痛感(まさに痛感です)しながら、エクササイズで調整し、今日はもう大丈夫。

ほんと、体って絶妙なバランスをつくっているよなあ、と思います。