仏像と仲よくなる方法

仏像は、アイドル(偶像)なので、アイドルさんに接するみたいに接するのも、一つの方法なんじゃないか、と思います。

 

あなたにも、テレビやネットで見て「大好き!」と思う俳優さんや歌手さんや芸人さんやアスリートさんなどがいらっしゃるかもしれません。

歌や演技を見て「素敵♡」と思ってた人が、トーク番組でシャイだったりお茶目だったりすると素顔をちらっと見たようで、親近感がわきますね。

 

それでさらに、もし、その人にご自身がじかに会えるときがあったら、テンション上がりません?

流れ作業の握手会じゃなくて、楽屋にお邪魔してお茶をご一緒させてもらってちょっとお話もできて握手もできちゃうって、「きゃー!」って感じじゃないですか。

「が、がんばってください!」って言って逃げ帰ってなんにも覚えてませんっていうのも一つですが、普段見れない人となりに接することができるチャンスです。

 

リラックスするときってこんな姿勢なんだーってそんなことも発見だし、体操みたいなことしてるから「どこかお疲れなんですか?」って聞くと「膝が痛くて―」なんて教えてくれると「わたしと一緒!」って親近感UPだし、「デビューしたての頃はね・・・」なんてお話は超お宝だし、目の動かし方から声から一挙手一投足全てにワクワクときめきが止まらない・・・

それで、後日「○○さんてステキだよね」って言われたら、今まで見たいに「うん、ステキだよねー」だけでは終わらない。きっと、「こないだ会ったんだけどね・・・!」って言いたくなっちゃう。テレビで見たら、友達が出てるみたいにバーンと浮き上がって見える。

 

というのを、体の見方を仏像に応用することでロジカルに体感するのが、「仏像の体を見ます」ということです。

何となくフィーリング、根拠のない妄想、特殊能力とは違います。

 

仏像って、人間にとてもよく似たかたちをしているでしょう?それでいて、ちょっと違う。

仏相(仏像を表現するときのルール)や、仏師の力量や製法による制限や矛盾もある(そこから負荷(痛み)が分かる)。

 

なにより、作られたその土地のその時代の体です。

平成の人間は平成の生活や社会や自然に対応した体をしている。例えば数十年前のVTRを見ると、スポーツでも音楽でもトークでも、技術やファッションや髪型だけじゃなく身のこなしや話し方などに「昭和っぽさ」を感じたりするでしょう?

仏像は、映像じゃなくて、3Dでそれを伝えてくれます。

平安時代の仏師は平安時代の体をしていて、仏像も平安時代の体をしている。鎌倉時代の仏師は、鎌倉時代の体の仏像をつくる。

寒い地域の仏像は寒さに耐える体をしているし、暑い地域の仏像は暑さをしのげる体をしている。

 

その地域らしさや時代らしさ、その仏像らしさとは何なのか、体をどう使っているのか、を仏像からじかに教えてもらうのです。

 

だから、知識はいらない。

美術史を事前に予習する必要もないし、思想哲学をがっつり読み込んでおく必要もない。製法とか仏の名称とか全然覚えてなくていい。

でも、その仏像に会った後に、歴史や思想と照らし合わせると、なるほど、仏像とその時代のその土地がリンクする、とわかります。

仏像とともに、自分自身が、その時代のその土地に立つかのような感覚です。当時の人は、どのようにその仏像に出会ったのだろう。

まとわりつくような不安、胸がつぶれそうな悲しみ、ざわざわと乱れる空気、それらをどのようにこの仏像は受け止めてきたのだろう。

 

一度じっくりと会った仏像は忘れない。

楽屋でお話しして握手したアイドルです。

再び会うとすぐに分かるし、別の仏像に会っても「あなたと同世代の仏像に会ったよ!」とわかる。

 

仏像の体を見ると、仏像と仲よくなれます。

そして、自分の体について教わることがあります。

自分の体も、周りの人の体も、見えてきます。

Follow me!