リュックサックが苦手な体、人生を背負う体
昔テレビで「《答えは一つ》に挑戦!」として、
《ランドセルを背負っている小学生100人に「あなたは毎日学校に何を背負っていきますか?」と尋ねたら、99人は「ランドセル」と答えたのに、1人だけ「人生」と答えた》
というのをやっていました。(「クイズ100人にききました」っていう番組、知ってる??)
「人生!」の回答はたぶんその子のウケ狙いだったんだろうけど「人生・・・背負ってるよなあ」と感慨深かったことをふと思い出しました。
まあ、人生を背負ってると言えば毎日背負っているけれど、いちいち深刻に意識してたら身が持たない気もしますねえ。
人生にせよ、荷物にせよ、あまりずっしり重く背負いたくはない。
人生の背負い方ではなく、荷物の話です。
PCや書類の束ってすっごく重くって、肩掛けトートバッグだと「肩がもげるか、バッグがちぎれるか」になることも。
ハイキングに行ってみたけど、リュックを背負って歩くのがつらくて、わたし、体力ないんだわ・・・と思ってしまうことも。
体の左右どちらかに重い荷物を掛けるのはアンバランスすぎるし、左右均等に体の力を使うにはリュックが一番いいと思うのですが、
「リュックは苦手」とおっしゃる方もいらっしゃいます。
そういう方は、
「リュックだと、後ろに重心が傾きすぎてひっくり返りそう」
「リュックだと、むしろ肩や首が凝る、腕が痺れる」
「リュックだと、肩ひもがずれてしまう」
「リュックだと、疲れやすい」
つまり、「リュックをちょうどいい重心で背負う体の使い方がわからない」ということですよね。
「リュックを背負うと後ろに重心が傾きすぎる」という人は、ハイヒールの重心が楽で、ペタンコ靴だと壁にもたれたくなってしまう人。
「肩がこる、首が凝る」という人は、リュックを肩や首で背負っているでしょう。(これはリュックの選び方も大きくかかわります。)
「腕が痺れる」という人は後ろにひっくり返らないように腕を無意識に力ませていませんか?(手をぐーにして突っ張るように歩いてたり)
「肩紐がずれてしまう」という人は、片方の肩が下がっているか、両方ともなで肩か、だと思うのですが、この件はまた別の記事で書こうと思います。
「疲れやすい」という人は、リュックを背負った姿を横から見ると、猫背になっていませんか??
つまり、リュックサックが苦手な人は、体の左右ではなく、体の前後で使い方がアンバランスになっていることが多い。
まあ、「リュックを背負う生活じゃないから、これでいいのよ!」ならそれでいいんですけど。
リュックの有無にかかわらず、体の前後のアンバランスや、肩や首のこり、腕の痺れ、疲れやすさがふだん気になっているなら、あるいは、気にしないように避けているのなら、一言伝えたい。
その違和感は、解決できますよ!!
リュックサックは正しく背負えば、それだけで姿勢が整います。
「背負う」というように、背中側を上手に使えるように体を使う。
そうすれば、肩や首、腕ががんばりすぎることもないので、凝りやしびれから解放される。
呼吸が楽に深くできる姿勢になるので、疲れにくくなる。
わたし自身も、以前はリュックを背負うと腕が痺れて疲れるタイプでした。いつもなにか、踏ん張って力んでいたんだなーと思います。
リュックが苦手、という方は、普段からなにかを背負いすぎで、「これ以上背負いたくないよー」と体が伝えているのかもしれません。
お仕事から帰ってきたとき、家族の世話から離れて一人になるとき、肩や背中の荷物(人生とか責任とか義務とか、のっかってる重いモノ)を下ろしてください。
玄関先でも、トイレや、お風呂でも、寝る直前でも。
今日も一日お疲れさまでした。
「ふー、おつかれさまでした!」とリュックを下ろす動作をしてみてください。
ヨイショヨイショの山道を抜けて、景色の開けたところに出たときのように。
そして、遠くの山や海を眺めてる気分で、うーんと伸びをしてください。
これ、毎日やってると、毎日ずっと人生を背負いっぱなしということがなくなります。
(グループレッスンやコースでなら、お互いの体を見て、いろんなワークを組み合わせるので、もっと楽しいです。)
ほんと、体の使い方を見直すだけで、リュックも人生も負担なく背負える体になりますよ。