激流を渡る体(過労死予防啓発月間)

11月は厚生労働省の定める「過労死予防啓発月間」です。

ここあるきにも、「仕事で体を壊した」経験のある方がしばしばいらっしゃいます。

一生懸命プロジェクトに取り組んで、大量のタスクを背負って、長時間の残業もこなし、家に帰ってからも対応し、疲れが積み重なって、内臓の病気やうつで、やむなく休職したり離職したり。キャリアが途切れ、目指していた理想の社会の実現・なりたい自分になるための夢の架け橋が外されてしまったような・・・

ふがいない、悔しい、悲しい、と涙を流すのです。

仕事で体を壊すなんて、本当に悔しい。

それでも、不本意であってもその状況を離れられてよかった、死ぬまでがんばらなくてよかった、今生きていてよかった、とわたしはつくづく思います。

脳や体の一部がボロボロに感じても、体のあまり意識していない部分はそこそこ元気だったりします。いきなり体全部に死を選ばせたら、元気だった体のパーツが「えー?!今死ぬ?」ってびっくりします。

 

 

アニメや映画の「人間が空を飛ぶ」や「丸腰で爆撃の中に突っ込んでいく」は「フィクション」と多くの人は理解していて「やらない」。でも、体が悲鳴を上げてるのにがんばるのも、「空を飛ぶ」とか「爆撃に突っ込む」のと同じ危険で無茶な行為、フィクションの中だけで成立する行為です。

前回取り上げた、「紅孔雀のうた」の

♪苦しくっても泣かないで つらくってもくじけずに

もフィクション。実際の人間がやっちゃあいけません。

 

そうは言っても、忙しい、やることいっぱい、やらなきゃいけないの!という方もいらっしゃるでしょう。

そんな人をご家族や同僚・友人などの立場から心配して見ている方もいらっしゃるでしょう。

「少し、休めば?」の声が届かない。

 

24時間、体の全てのパーツがことごとく苦しむ必要はない。

短時間でもリセットの時間をしっかりととる。

まずは、ふーっとゆっくりと息を吐くこと。

息をしっかりと吐くと、肺に酸素が入ってきますよ。酸素は脳や内臓や神経の疲労回復のもとです。

気もちも落ち着きます。

(吸うことは考えなくていいです。息を吐ききったら勝手に空気を吸うのが体の仕組み。)

 

30分後にはもっとゆっくりと、1時間後にはもっともっとゆっくりと。

帰り道でもゆっくりと息を吐いて、お風呂のなかでもゆっくりと息を吐いて、お布団に入ったらゆっくりとゆっくりと息をながーく吐くこと。

ゆっくりを息を吐いた体は、しっかりと休めます。

明日はもっとゆっくり息を吐けますよ。

続けると、体に酸素がしっかり入るようになります。

朝起きたときに、昨日より少し元気ならよかった。

あるいは思っていた以上に体や心が疲れていたかもしれません。「疲れ」に気づけたならよかった。

 

 

とても疲れていたなら、お仕事はお休みしてもっとゆっくり息を吐いてください。

原始仏典の言葉から。

「きみよ、あなたはどのようにしてこの激流を渡ったのですか?」

「友よ、わたしは、立ち止まることなく、あがくことなくこの激流を渡りました。」

「きみよ。ではあなたはどのようにして、立ち止まることなく、あがくことなく、この激流を渡ったのですか?」

「友よ、わたしは、立ち止まるときに沈み、あがくときに溺れるのです。このようにしてわたしは立ち止まることなくあがくことなく、激流を渡ったのです。」

ーーー『サンユッタ・ニカーヤ』

 

 

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